屈筋と伸筋は役割が違うのに・・・

どういう訳か皆筋トレ中のストロークを解剖学的な関節可動域に近づけようとする。それは「ものの本」にそうしろと書いてあるし、指導者や先輩がそう教えてきたからである。


そう。ただそれだけの理由だ。


確かに、何となく「全」可動域を使った方が良さそうな気はする。


しかし、「気」がするだけだ。感覚的・感情的な理由。ふん。バカバカしい。


もうそんな馬鹿なことは止めよう。止めるべきだ。止めろ!


で、言っても分からないから体験させるのだ。ケガをしない範囲でね。



彼は床上でのプッシュアップでは、顎が床に着くまでのストロークで肘の屈伸を行っていた。僕が出した指示は「世界新記録を出すつもりで爆発的に素速くやれ!」というものだった。


それなのにフルに動かす有様。何度言っても過去に行ってきた「悪しき習慣」を払拭できなかった。本人はできるだけ速くやっているつもりなのだが、動かすべきではない範囲まで動かしているので爆発力に著しく欠けていた。速度を犠牲にして使う必要が無い範囲まで負荷をかけてしまうトレーニング?に何の意味があるのだろうか。体育や部活動、社会体育の悪影響は計り知れない。


そこで、上の写真のように足の位置を肩と同じ位置にまで挙げて同様に超高速プッシュアップをやらせると、途端に肘の屈曲角度は小さくなった。


当然である。負荷が上がったのだから。プッシュアップの主動筋は上腕三頭筋である。そう伸筋だ。適切な負荷がかかると反射的に正常範囲での運動のみ確実に遂行する。肘関節の屈曲角度は90度近位が限界で、あとは完全伸展位までだ。
※屈筋(例えば上腕二頭筋)では当然真逆となる。それが拮抗筋の役割だもの。


それを馬鹿な指導者が正常「運動」可動域を無視して「フル可動」させてしまっている。だから「筋トレで造った体はスポーツでは役に立たない」とか「筋トレではスピードが上がらない」なんてアホなことを言われてしまうのである。


トレーニングは科学だ。式が正しければ答も正しい。答が間違っていたら式が間違っているということだ。


筋トレもパワートレも負荷が上がれば可動域は狭まる。これは100%真実である。スポーツパフォーマンスの世界はその上に立脚しているのだ。


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