体力考②・・・「体力は無いよりはあった方が良い」・・・

このことに異論は無いだろう。
しかし、その「体力」に関する理解は対象群によって変えるべきであることにどれだけの人が気付いているだろうか?
教科書的には・・・
「体力」には「行動体力」と「防衛体力」があるというのが概ね共通している。そして、我々のように(フィジカル)トレーナーやコーチを職業とする者は、クライアントの「行動体力」を高めることに主眼を置いているのが普通である。
この「行動体力」には、
・行動を起こす力
・行動を持続する力
・行動を調整する力
がある。
そして、
・行動を起こす力には・・・筋力/瞬発力
・行動を持続する力には・・・筋持久力/全身持久力
・行動を調整する力には・・・敏捷性/平衡性/巧緻性/柔軟性
がある。これらは俗に体力要素と呼ばれるが、競技選手の場合はその競技特性やポジション特性を考慮して、不足している要素を強化したり、武器を磨いたりする訳である。その際の基本的なスタンスは「(現状を超える)記録の更新」である。
ところが、一般人で特に中・高齢者や主婦にとっては、
「別に今更何をする訳でもないし、能力を高めるためにわざわざきついことなんてするつもりもない」
となる。
確かにそれはそうだろう。
しかし、私は別に一般の方や中・高齢者にまで競技者のようなトレーニングの仕方や目標設定を推奨している訳ではないのだ。
人は誰でも歳を取り、衰えて死んで行く。
その過程で何度も体力を非日常的に必要とすることがあるはずだ。
・駅の階段を駆け足で上ったり
・一日中買い物で歩き回ったり
・長時間の草むしりや大掃除
だってあるだろう。その際に誰でも「きつさ」を感じることになる。
・足が棒になった
・足がパンパンに張った
・腰が痛い
・肩がパンパンに張った
なんて言葉で「疲労状態」や「体力の消耗」を言い表すに違いない。そして段々にそういう状態が嫌になり「活動量
を減らす」という選択肢を選ぶようになるのだ。
そうなるともう後の祭りである。歳を重ねながらの活動量不足は、筋肉量を減少させ、加速度的に老化を促進するのだ。廃用性萎縮というやつだ。
だから・・・
スポーツ競技者以外の全ての一般人においては
・体力の向上
ではなく、
・体力の維持
を目的としたトレーニングを先ず以て行っていくことをお奨めしている。
そして、非日常的な負荷が体にかかった際に乱れたバイタルサインが平常レベルへ落ち着くまでの時間をみておこう。駅の階段をダッシュで上ったり、たまに腕立て伏せをやってみたりして乱れた脈拍や呼吸が安全時のそれに戻る迄に要する時間が維持出来ていれば問題は無いが、長くなってきたら体力が落ちていることがその時点で認識できるだろう。
そうなると、コンディショニングをしかけていかないとまずい方向へ進行することになる。悪いことは言わない。今からトレーニングとコンディショニングを始めようじゃないか。

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